「今年中に」は危険がいっぱい

毎年この季節になると「今年中になんとかお願いします」という話を良く聞くことになります。
今までなかなか進んでいなかった案件が、上司や社長などに指摘されたので慌てて…ということなのでしょう。
しかし当然ですが、こうした話には「危険」がいっぱいあるので、注意しないといけません。

もちろん作業する側としては「今年中に」とお願いされたのであれば、なんとか間に合わせようと努力します。
しかし当たり前ですが、この時期は他にも同様の話がいくつも来ます。
そうした中での作業になるわけですから、クオリティの低下やちょっとしたミスなどが、どうしても増えてしまいます。
最大限の注意はしていますが、それでもこの辺りはなかなかゼロにする事はできません。

そして作業をお願いした側、つまりクライアント側にも落とし穴があります。
いままで作業が遅れがちだったのは、制作側の事情だけでは無く、クライアント側も普段から忙しくて素材準備や確認作業などが出来ていなかったという事情もあります。
それが年末で更に忙しくなった所に、またホームページの確認作業などを行わないといけなくなるわけですから、今までよりも確認作業が滞りがちになります。
当然確認漏れなども出てきてしまうでしょう。
結果として、なんとか年内に完成したはいいものの、クオリティに問題ありとなる事は、簡単に予想がつきます。

決算などの理由があるのは仕方ないのですが、それが原因でクオリティが下がってしまうのは本末転倒です。
どうしても「今年中に」公開したいのであれば、最終手段として遅れそうなページを「現在準備中」などにして、ひとまず公開だけしてしまい、年が明けてからちゃんとした体制で、しっかりと作り込むという方がいいかもしれません。

もっとも一旦完成してしまうと、また作業を始めるのにどうしても腰が重くなってしまうという事も多々あります。
そもそも最初の段階で、余裕を持ったスケジュールを立てておくのがベストなのでしょうね。

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